シーメンスがIBM と提携して実現しようとしていること

Submitted by Shin Kai on

 

シーメンス(Siemens)はIBM と組んで何を実現したがっているのだろうか。この提携は、12月中旬に開催されたシーメンスのイノベーション・デー(Innovation Day)イベントでの発表の1つに過ぎなかったが、おそらく最も大きな話題を呼んだ発表だった。IBM とシーメンスはその折に、同社の産業用分析機能プラットフォームであるマインドスフィア(Mindsphere)に人工知能サービスであるIBM のワトソン(Watson)の機能を組込む計画を発表した。これは表面上、数ある提携話のひとつと受止められかねないが、クラウドベースのソフトウエアとサービスの将来のアーキテクチャを考慮する場合には、実際には重要な協働のひとつである。

近い将来、クラウドベースのエコシステムは、シーメンスのMindSphere(マインドスフィア)、GE のPredix(プレディックス)、シュナイダーエレクトリックのEcostruxure(エコストラクシャー)、ハネウェルのSentience(センティエンス)、マイクロソフトのAzure(アジュール)といったプラットフォーム上で実行されるようになるだろう。代表的なオートメーションソフトウエアの例を見ると、すでに約13%がクラウドベースであり、この比率は今後さらに拡大する見通しである。

さらにその先には、FSM、GIS、PAM、PLM、ARS、SCP、TMS、HMI、MES といったソフトウエア機能が、「マイクロサービス(micro services)」によって置き換えられるであろう。マイクロサービスは、情報技術(IT)におけるアーキテクチャパターンのひとつで、ここでは複雑な構造のアプリケーションソフトウエアが小規模のプログラム/アプリケーションによって構成されることになる。(Florian Gueldner)

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