理研と東芝、NEC、富士通それぞれがAI 技術開発で連携センターを開設

Submitted by Shin Kai on

 

理化学研究所(理研)はこのほど、同社の革新知能統合研究センター(理研AIP、東京都中央区日本橋)内に、東芝、NEC、富士通それぞれと連携センターを4月1日に開設する、と発表した。理研AIPにおける人工知能分野の先端技術の知見と、各社が保有する顧客基盤に基づく人工知能関連技術の開発経験を融合し、産業界と連携することで研究開発成果の実用化の加速を図り、社会イノベーションの創出を目指す、という。設置期間は2022年3月31日までの5年間。

理研AIP-東芝連携センターは、複雑化する製造工場・社会インフラにおける革新的生産性を実現する自律学習AI の確立を目指して、プラント生産性向上、知的生産性向上、モビリティ自動化・ロボット化の研究課題に取組む。

理研AIP-NEC 連携センターは、安全・安心な社会の実現に向けて、これを脅かす災害・事故・事件など頻度の低い事象を認識可能にする基盤技術や事故の予兆等を発見した人の意思決定に役立つ基盤技術の確立と、複数のAI間での円滑な自動交渉を支援する基盤技術の確立を目指す。

理研AIP-富士通連携センターは、環境の不確実な変化に対しても、的確な未来予測に基づいて人のより良い判断を支援する「想定外を想定するAI 技術」の実現をテーマとした共同研究を行う計画である。3年目までの第1フェーズでは、ロバストな機械学習、シミュレーション・AI融合、大規模知識構造化のテーマに取組み、4年目以降の第2フェーズではこれら3つのプロジェクトの研究成果を統合して「想定外を想定するAI」の実現を目指す方針である。