KBC、クラウドベースのプラント運転遠隔監視・コンサルティング新サービスを発表

Submitted by Shin Kai on

 

横河電機の100%子会社であるKBC アドバンスト・テクノロジーズ(KBC Advanced Technologies)は、2月6日から開催中のARC オーランド・フォーラムの記者発表会会場で、KBC Co-Pilot Program (コ・パイロット・プログラム)を発表した。同プログラムは、KBC の戦略的、技術的コンサルタントと先進的な同社のPetro-SIM シミュレーション技術と統合することにより実現したもので、顧客のプロセス運転を支援し向上するために、遠隔監視とコンサルティングのためのクラウドベースの産業用IoT (IIoT)データ・アズ・ア・サービス(DaaS)ソリューションとして提供を開始する。

飛行機の副操縦士(co-pilot)が機長を補佐し、非定常な事態の発生時には操縦に加わり支援するのと同様に、KBC Co-Pilot は、プラント自体が持つ性能とリソースを補完するような専門知と洞察によってプラントを遠隔から支援し、顧客のプラントがその性能をフルに発揮できるようにする。同プログラムは、設備資産のオーナ・オペレータに対し、クラウド上のシミュレーションや計画ツールが常に最新の状態にあることを保証し、それによって、プラントのオペレータの操作が現状及び将来にわたる諸制約内で、可能な限り最善のプロセスパフォーマンスと装置の安全な運転を実現できるように支援する。

KBC は先頃、横河電機が傘下におさめたIndustrial Knowledge (インダストリアル・ナレッジ)とSoteica Visual Mesa (ソテイカ・ビジュアル・メサ)の2つの事業ユニットを統合し、KBC Co-Pilot Program の機能に統合展開する。そのソリューションの第一弾を今回、原油蒸留装置、流動接触分解、接触改質装置などの石油精製施設向けの遠隔パフォーマンス監視向けに提供開始する。さらに今年中にはSoteica ベースの生産最適化ソリューションを、また2018年以降、エネルギ管理、オペレータ運転支援、デジタル油田向けのソリューションを展開する計画である。

発表会では、まず横河電機取締役専務執行役員でソリューションサービス事業本部長の黒須聡氏が顧客の事業バリュー創出に向けた同社の事業展開を発表し、これを受けKBC のCEO であるアンディ・ハーウェル(Andy Howell)氏が新ソリューションを紹介した。また米フロリダ州オーランド(Orlando)の発表会場と、カナダのアルバータ州エドモントン(Edmonton)のデータセンタをクラウド接続して、同ソリューションのライブデモも実施した。