IO-Link 紹介セミナーが東京で開催、サプライヤ、ユーザ、商社が参加

Submitted by Shin Kai on

 

FDTグループ日本支部、ODVA 日本支部、CC-Link 協会、日本プロフィバス協会の業界標準化4団体が共催するIO-Link 紹介セミナーがこのほど東京で開催され、サプライヤ、ユーザ企業、商社もまじえて約130名が参加した。

IO-Link は、コントローラや各種フィールドバスとI/O ターミナルとのインターフェースとして、産業用イーサネット接続レベルからセンサ・アクチュエータの最下層レベルまで双方向の通信を可能にする国際標準のI/O技術であり、IoT/インダストリ4.0 時代のスマートファクトリ実現に求められるキーテクノロジーのひとつとして国内外で注目度が高まっている。世界では、2010年以降2015年までの累計実績で360万ノードを出荷。2014年に約90万ノード、2015年には約140万ノードと成長を加速させている。またPI(プロフィネット/プロフィバス協会)の1コンソーシアムとして設立されたIO-Link 協会の加盟企業は2016年に130社を超え、日本企業の参加社も増えている。

セミナーではまず、オムロンのコントローラ事業部ネットワークPMG主査の徳森世紀氏が「IO-Link の概要とメリット」について紹介した。同氏は、ドイツにおける開発立上げ、国際標準化等の歩みと規格の概要・特長、IO-Link システムを構成するコンポーネンツ、インターフェース、動作モード、通信速度、IO-Link通信のデータ・タイプ、データのバックアップとパラメータ割当、デバイス配線の標準化などを説明した。

続いて「IO-Link アプリケーション事例集」として、バルーフ、マーケティングの角田祐一氏が、自動車用変速ギア製造ラインにおける省配線とダウンタイム削減への適用、工作機械におけるセンサのリモートパラメータ設定への適用、プレス工程における金型の省配線とID管理への適用、搬送工程における吸着搬送の予兆保全への適用、の4件の事例を紹介した。

またセミナーではすでに提供開始されているマスタ機器、デバイス機器の紹介、エンジニアリング方法の概要、開発手順の概要紹介が行われた。

会場では協賛17社がそれぞれのIO-Link マスタ・デバイス機器及び開発・チップ技術を展示し紹介に努めた。業界では、ユーザ層にまで関心が広がり始めたこの時期を捉え、同規格を推進する国内組織の設立の動きがあり、注目される。