2017年に注目すべき技術動向

Submitted by Shin Kai on

 

オートメーション業界は、これまでの業界の歩みの中のどの時期よりも進化のスピードを速めているように見受けられる。商用技術は、産業用オートメーション領域に浸透し続けており、特にワイヤレスとモビリティソリューションにおいてその傾向が顕らかである。変化を促している動因は、依然として投資収益率(ROI)であり、その観点から、多くの場合、プロジェクトが妥当性を得るための時間枠は短期化し続けている。例えば、産業用モノのインターネット(IIoT)は、事業プロセスを変革し、改善する大きな可能性を秘めているが、この導入に関心を持つエンドユーザ企業は、これと関連する投資を、場合によっては関連するリスクも含めて定量化し、正当化するための支援を必要としている。

エンドユーザ企業の最大の課題の1つは、予定外の設備の稼働停止である。遠隔監視や予知保全といったIIoT 対応ソリューションは、この問題を完全に解消するわけではないにしても、最小限にするのに役立ち、迅速なROI をもたらす。運用技術(OT)と情報技術(IT)の融合の進展が部分的にせよ可能にするデジタル変革は、エンドユーザとOEM の双方を含む今日のすべての企業組織にとって重要である。とはいえ、この変革は、旧来の設備も取り込まなければならない。というのは、プラントが、財務上の理由もなしに、旧式ではあるが問題なく機能している機器を「まるごと入れ替える(rip and replace)」ことのないようにする必要があるからである。

分析機能のアプリケーションと提供社の数や種類が急増している。ヒストリアンや、MES や、他の非制御系アプリケーションは、引続きクラウドに移行しており、それがIT インフラとサポート費用の大幅な削減を可能にする一方で、データセキュリティの受容リスクも高まるため、これらの詳細は精査されなければならない。(Craig Resnick)

technology-trends-watch-2017