産業用データ分析ソリューションの要はリアルタイム・データの有効性

Submitted by Bob Mick on

産業設備は、実に夥しい量のデータを収集するが、その中には、制御システムにつながったセンサからのデータもあれば、プラント内のエッジデバイスやクラウド経由の遠隔デバイスなどからのデータもある。そのデータはすべて「金」の値打ちを持つこともあれば、的確に収集され、評価され、分析され、可視化されなければ、それが無価値の「鉛」に変ずることもある。とりわけ重要なのがデータ品質である。多くの人々は、不良データをそれと知らずに収集することがいかに簡単か、ということに気付けば驚くであろう。このARC Insight レポートでは、この分野におけるいくつかの優良事例を紹介している。

最初にデジタル制御システムが開発された際に、デジタル・コントローラには品質状態が確認できるデータが必須であることが明白となった。コントローラが不良データ上で稼働すれば、高くつくような、破滅的なプロセスの不具合を引き起こす可能性があるからである。DCS の開発者は、測定値が無効である場合にそのことを認識しそれに対応する動作を可能にするための品質基準として、品質情報をデータの脇に組込んだ。例えば、測定値がどのような理由にせよ無効であると判断されれば、標準PID コントローラは、Hold もしくはManual モードに切り替わる。

しかしながら、多くの制御システムが稼働する中で、データ品質状態を見分けることは難しいので、リアルタイム・ヒストリアンの中にデータを収集する場合、あるいは演算の中でデータを活用する場合に、そのデータ品質状態について、しばしば忘れてしまうことが起こる。履歴データが有効か無効かの違いをわきまえることなく、そのデータに基づいて意思決定したり、行動に移すことは、間違いの元である。(Rick Rys)

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