産業用途に特化しクラウドを活用する業務用アプリケーションで有力なインフォア（Infor）はこのほど、小売業向けにクラウドベースの予知、機械学習ソリューションを提供するプレディクティクス（Predictix）との戦略的提携を発表した。この提携の一環として、インフォアは、プレディクティクスに2,500万ドルを投資した。プレディクティクスのアプリケーションは、次世代データ・サイエンスとビッグデータ分析機能を用いて、今日の小売業が直面している複雑で困難な課題のいくつかを解決するのに役立つ。インフォアは、自社クラウド内の顧客向けにプレディクティクスのアプリケーションを導入し、管理し、サポートすることによって、プレディクティクスの製品を再販することになる。また、インフォアは同社のクラウドスイート・リテイル（CloudSuite Retail）の開発にプレディクティクスの開発力を注ぎ込む計画である。このクラウド上で提供され今日的な小売業の事業環境に対応する企業アプリケーション・スイートの開発は、昨年10月に、インフォアとプレディクティクスの共通の顧客であるホール・フーズ・マーケット（Whole Foods Market）との共同により発表された。
米国アトランタ（Atlanta）を拠点とするプレディクティクスは、2015年にSaaS の加入者契約ベースで40％以上の成長を遂げ、顧客には世界のトップ15社の小売業者のうちの5社を含み、週予想ベースで600億ドル以上を管理している。同社には、小売業の深い専門知識とあわせて工学・科学主導の企業文化と、産業を変革に導く活力がある。同社のすべてのアプリケーションの基礎になっている技術基盤のロジックブロックス（LogicBlox）は、次世代型の予知的で処方的なアプリケーション開発に革命をもたらしており、米国防高等研究計画局（Defense Advanced Research Projects Agency : DARPA）から投資を受けてきた。（Ralph Rio）