ABB、酸素濃度と不燃ガス測定の分析計を発表

Submitted by Bob Mick on

ABB の計装・分析事業部門はこのほど、発電、燃焼炉、石油化学、鉄鋼生産プロセスで使用されている化石燃料による燃焼ボイラやプロセス用ヒータの燃焼効率を測定するための酸素濃度および燃焼ガスの分析計を発表した。先のSMA90 システムに替わる新製品エンデューラ(Endura)AZ40 分析計は、燃焼プロセスの正確な微調整を簡素化する。その結果、高効率、低燃費、および窒素酸化物(NOx)公害低減が実現する、という。

最適燃焼のためには、過剰空気量は、あらゆる燃料を燃焼するために欠かせない。しかし、過剰な酸素は効率を下げ、あるいはNOx 排出量を増やすことになる。他方、不完全燃焼は、無駄なエネルギを消費し、安全上のリスクを高める。過剰空気量の度合補正は多様な要因に依存し、気圧や湿度の変動、燃料の発熱量、およびボイラ・プラントの性能などがこれに含まれる。酸素濃度の測定のみでは、燃焼効率を高精度に把握できない。

同分析計では、2つのセンサを活用することで燃焼排ガスを継続して監視し、過剰空気と不燃燃料ガスの双方を測定する。この分析計は不燃燃料ガス測定値を一酸化炭素濃度相当量(COe)に換算して提供している。このCOe 測定値は、正味の酸素濃度測定を補完し、さらなる燃焼効率の調整を可能にする。同分析計は完全な下位互換性があり、現場にあるABB の前世代のSMA90 燃焼分析計に置換えが可能である。(Larry O'Brien)

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