重電機器受注生産品の2015年度Q4 は10%増、内需が牽引-JEMA 統計

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日本電機工業会(JEMA)が2016年4月26日に発表した重電機器受注生産品の受注実績によれば、2015年度第4四半期(1-3月)の受注額は5,433億円、前年同期比10%増と2ケタの伸びを示した。製造業が6四半期ぶりに前同比割れとなり、外需も2四半期連続の減少となったが、非製造業のうち、電力業が大幅な増加を示し、全体を押し上げた。

需要者別動向では、内需が4,004億円(同21.8%増)と高伸した。このうち製造業は718億円(同1.4%減)で、電気・情報通信と自動車は増加したが、鉄鋼業、汎用・生産用・業務用機械が減少した。非製造業は2,755億円(同43.8%増)で、大口需要先である電力業が全体を押し上げた。官公需は一部需要先を除き大幅に減少し、467億円(同21.4%減)と振るわなかった。他方、外需は1,429億円(同13.6%減)と、2四半期連続の前同比割れとなった。

製品別動向では、交流電動機、変圧器、遮断器は、内需の電力業向けが増加して、前同比プラスとなった。制御装置は、内需のうち電力向けと外需が増加し、前年同期を上回った。電力変換装置は、太陽光発電設備向けパワーコンディショナの国内受注が減少傾向にあるものの、内需の電力向けが増加してほぼ前年並み(同0.7%減)となった。

2015年度通期実績

2015年度の重電機器受注品の受注実績は、1兆7,795億円(同0.3%減)とほぼ前年並みとなり、昨年度大幅に伸びた水準を維持した。内訳を見ると、内需は1兆2,708億円(同6.3%増)で、官公需が減少したものの、製造業、非製造業ともに前年度実績を上回った。非製造業では電力業が2ケタの伸びを示し、製造業では、鉄鋼業、汎用・生産用・業務用機械、自動車が2ケタ伸びて好調を示した。反面、外需は5,087億円(同13.7%減)と後退した。