原油価格下落による勝者と敗者、その将来を占う

Submitted by Bob Mick on

水平掘削や水圧破砕などの比較的新しい技術のおかげで、米国のシェール・オイル開発会社は、昨年、グローバル供給においてインクリメンタル・オイルを日産100万バレル以上、すなわち現状の需要レベルを1%強上回る原油を生産した。この過剰供給により、2014年6月以降の原油価格は、昨年夏には一時的に回復し、過去2~3週間にわたって小幅な上昇があったにもかかわらず、ほぼ70%下落した。これは、各社がウエスト·テキサス·インターミディエイト(West Texas Intermediate: WTI)とブレント(Brent)の原油価格の急落に直面して事業の再調整に苦労している最中の石油・ガス業界全体に衝撃を及ぼすことになった。

ARC アドバイザリ・グループは昨年、オートメーション事業に対する原油価格下落の影響に関する報告書を発表したが、最近の出来事によると、原油価格は、ARC が予測したより「長い期間さらに低下する」様相を示している。イラン制裁措置の撤廃は、同国に50万バレル規模の追加供給によって近いうちに世界市場に参入する可能性を開いた。2~3年先には100万バレルもしくはそれ以上を供給する能力があると思われる。ロシア、ウクライナ、および中近東の特定地域における地理学上の緊張関係は、原油価格を一段と不安定させる可能性を秘めている。最近、市場はいくつかの回復の兆候を示しており、原油価格が底を打ったことを示唆しているように思われる。(Tim Shea, Larry O'Brien)

/blog/arcwire-industry-news