特定領域で急成長を遂げる中国のマシン・ビジョン

Submitted by Bob Mick on

マシン・ビジョン技術が中国市場に導入されて、約30年が経過した。当初は、この技術の用途は非常に限定されたものだったが、10年前ぐらいから着実に成長するようになり、ARC アドバイザリ・グループの推定によると、年間で1億7,500万ドルを超える規模に至っている。2015年に中国の景気が低迷するなかにも、同市場は好成長を遂げ、主としてこれをエレクトロニクスと半導体、食品・飲料、医薬品、および限られた範囲ではあるが自動車産業などの需要が牽引した。

ARC の予測では、中国のマシン・ビジョン市場は、いくつかの要因により今後5年間にわたり継続して成長するだろう。その要因としては、ドイツのインダストリ4.0 の取組みが引き金となり中国の産業レベルを向上させる政策として新たにはじまった「メイド・イン・チャイナ2025(Made in China 2025)」戦略が含まれている。同戦略は、マシン・ビジョン技術が活用されている主要産業の多くにおいて、改造・機能向上しているプロセスやオートメーション・ソリューションを改造し更新することに関わっており、そこでマシン・ビジョン技術は品質改善の要件に対応し、中国で次第に上昇している人件費と経験豊富な作業員の総体的な不足の影響を軽減化するのに役立っている。

同市場が継続して成長していることの部分的な要因は、マシン・ビジョンのソリューションが、今日の経済軟化の環境下でも好調を継続している産業領域の多くにうまく適合しているという事実によっている。これら領域には、エレクトロニクス、半導体、食品・飲料、医薬品、物流およびロボット産業が含まれる。その結果、マシン・ビジョンは、今日の幅広いオートメーション世界内で好適な位置を占めている。(David Cao)

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