シーメンス、CAE 解析シミュレーション大手のCD アダプコを買収

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シーメンス(Siemens)はこのほど、株式購入によるCDアダプコ(CD-adapco)買収で合意したと発表した。買収額は9億7,000万ドル。CD アダプコは、流体力学(CFD)、固体力学(CSM)、熱伝導、粒子力学、反応流体、電気化学、音響、流動学などを含む幅広い工学専門分野を対象としたソフトウエア・ソリューションを持つ世界的な工学シミュレーション会社である。昨年度、同社の従業員は900人以上、売上高はソフトウエア業界では一般的な2桁利益を含む約2億ドルであった。同社は平均して、過去3年間を通して為替変動の影響を除けば年率12%以上の売上成長を達成している。シーメンスは、同事業が今後も継続して高成長することを期待している。

CD アダプコは、複合領域設計エクスプロレーション(Multidisciplinary Design eXploration : MDX)という独特なビジョンを持つ世界的な工学シミュレーション提供の会社である。工学シミュレーションは、設計工程において最も信頼性の高い情報の流れを提供するもので技術革新を後押しし、製品開発コストを下げる。同社の旗艦製品STAR-CCM+ をはじめとするシミュレーション・ツールにより、エンジニアはより優れた設計をより早く見出せる。同社は現在、世界で3,200以上の顧客数がある。現在同社ソフトウエアを採用している企業には、大手自動車メーカ15社中14社、航空宇宙産業の上位全10サプライヤ、エネルギーと海洋分野の大手製造企業10社中9社が含まれる。同社は、米ニューヨーク州のメルビル(Melville)に本社があり、世界に40拠点を持っている。同社は、シーメンスのデジタル・ファクトリ(Digital Factory )部門のPLM ソフトウエア事業部に統合される。(David Humphrey)

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