オートメーションと生産のモジュラー化への取組み

Submitted by Bob Mick on

大部分のプロセス・プラントや施設は、進化の産物である。例えば、米国における多くの製油所は、1900年代初期に建設されたものを初めとして、100年以上の年月を通じて進化してきた。これらの施設は、生産と制御の両技術の世代更新に適応するために、更新され、拡張され、再度更新されてきた。エンジニアリングの観点から見れば、施設は統制化され、高度にカスタマイズされたものへと進化した。オートメーション・システムとその設計やエンジニアリングは同様に、統制化され、ベンダ固有の構成となり、大量のカスタマイズとカスタム・エンジニアリングに依存することになった。

これらのベンダ依存型で統制化され、高度にエンジニアリングを施された手法は、次第にエンドユーザの許容度を超えるほどに至っている。歴史的に、オートメーションのプロジェクトは、納期通りの完成とはいかず、また予算オーバーになるのが常である。と同時に、プロジェクトは一段と大規模で複雑になってきている。今日の厳しい経済情勢の中でさえ、ダウ(Dow)とサウジアラムコ(Saudi Aramco)の合弁であるサウジアラビアの大規模なサダラ(Sadara)化学プロジェクトから、シェル(Shell)のプレリュード(Prelude)浮体LNG 船に至るまで、記録破りの施設が、建設され、試運転されている。これらの大規模で極度に複雑なプロジェクトは、管理が難しく、大量の資金が流れている。オートメーションは、歴史的に納期通りのプロジェクト完成の障害であったが、これは、もはや容認できない。

エンドユーザは、オートメーション・システムが進化する仕方に不満を表してきた。例えば、エクソンモービル(ExxonMobil)は最近、柔軟性があり、展開や保守が容易な未来のオープン・オートメーション・システムに対するビジョンを発表した。ユーザは、オートメーションに対する異なった取組みを望んでいることを明確にした。その一つが、数十年にわたる技術変化の上に築かれた多くの複雑なレイヤを取り除くことである。彼らは、容易に統合化できるモジュラー、すなわち標準化された要素で構成されたソリューションを望んでいる。(Larry O'Brien)

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