オーナ・オペレータがDCS 更新事例を議論-ARC フォーラムから

Submitted by Bob Mick on

現在、すでに耐用年数を超えた数万の制御システムが、依然として世界中の産業プラントで稼働中である。一方で、多くの場合、プラント要員は並外れた努力によって、深刻な稼働停止や生産機能停止を招くことなく老朽化した技術を機能させなければならない。これには、他のシステムからの交換部品の流用、あるいは時に怪しげなインターネット経由で入手した部品による交換作業も含まれる。

皮肉にも、これらの陰なる努力のおかげで、管理者にはしばしば、システムを更新しなければならない理由がわからない。システムがまだ「(多かれ少なかれ)機能している」以上、管理者は「システムを更新する正当性がどこにあるのか」と問うだろう。

先ごろ米フロリダ州オーランド(Orlando)で開催されたARC インダストリ・フォーラムの会期中、3社のオーナ・オペレータ企業が、最近実施したそれぞれの制御システムの更新プロジェクトを発表した。それぞれが異なるDCSサプライヤを選定し、異なる手法を採用していたが、サプライヤ3社それぞれが、導入と立上げを円滑に進めるのに優れた技術とサービスを提供したことが明らかとなった。

プロジェクトそれぞれの規模と範囲は異なっており、従って、最終的な移行のための行程(マイグレーション・パス)も異なっていた。しかし、3つのプロジェクトの共通点は、無為こそリスクを急速に高める、ということであった。それぞれのプロジェクト・チームは、管理者に対し、既存の分散型制御システム(DCS)技術の更新の必要性を説得することができた。そこでの鍵は、リスク/対価バランスの手法(risk/reward approach)を用いて、財務の観点から設備投資の要求を正当化することであった。(Dick Hill)

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