ODVA がNAMUR と協働、プロセス業界向けに産業用イーサネットを促進

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ODVA はこのほど、プロセス業界における産業用イーサネットの採用を促進するために、プロセス業界における国際的なオートメーション技術のユーザ団体であるNAMUR と協働すると発表した。NAMUR とODVA の活動の焦点となっているのは、ワーキング・グループ2.6 フィールドバス(WG)とODVA によるプロセス活動向けの戦略的市場要件チーム(Strategic Market Requirements Team for its Process Initiative: SMRt)間の協働作業を通じて、プロセス業界向けイーサネット通信システムの公式要件に関する調整活動を継続することである。

この活動は、2016年2月にWG が公表した「プロセス業界向けイーサネット通信システム(An Ethernet communication system for the process industry)」と題する方針説明書(position paper)に基づいて開始されたものである。この方針説明書では、従来型のフィールド機器を用いるアプリケーション向けにプロセス業界によって産業用イーサネットが採用されるためのシステムの充足要求としてWG が32項目の要件を特定するとともに、最小限の拘束要件のなかの1つとしてEtherNet/IP を特定している。WG とSMRt は、産業用イーサネットへのプロセスフィールド機器の実装要件に関して継続的に議論することに合意しており、その議論のテーマは物理層、デバイス統合、診断といったさまざまな課題に及ぶ。

共同作業の一環として、ドイツのフランクフルト・アム・マイン(Frankfurt am Main)にあるヘキスト(Höchst)インダストリアルパークにあるプロセス・オートメーション・ラボ内にEtherNet/IP システムを実装する計画がある。このシステムは、NAMUR とODVA の双方の関係者間で、プロセス業界に固有の要件向けに産業用イーサネットのアプリケーションを最適化するのに役立つ手法に関して理解を共有するためのパイプの役割を果たすことになるだろう。同システムは、プロセスフィールド機器、制御システム、インフラで構成されるマルチベンダの共同になる見通しで、ODVA 会員のシスコシステムズ(Cisco Systems)、エンドレス・ハウザー(Endress+Hauser)、ロックウェル・オートメーション(Rockwell Automation)、シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)などの参画が見込まれる。NAMUR 会員で、プロセス業界向けに国際エンジニアリングサービスを提供しているビルフィンガー・メンテナンス(Bilfinger Maintenance GmbH)がEtherNet/IP システムの調整を主導する見通しである。NAMUR とODVA は、EtherNet/IP の概念実証システムの実装の完了を2017年前半に見込んでいる。(Craig Resnick)

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