横河電機、統合機器管理ソフトの新版でHART 機器管理とナビゲーション機能を拡充

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横河電機は2016年2月26日、プラントで使用されている大量の監視制御機器や製造装置の情報を集中管理する統合機器管理ソフトウエアパッケージの新版としてPRM R3.30 を2月29日に発売すると発表した。新版では、HART 規格に準拠した機器の管理機能と、ナビゲーション機能を充実させた。税抜き価格は100万円から。プラントのフィールド機器の保全業務、プラント運転業務を用途に、石油・天然ガス、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、電力、水処理など製造業全般を市場として、2016年度に海外を含み300 システムの販売を計画する。

新版による機能強化のポイントは、まず2015年11月に発売した安全計装システムProSafe-RS R4.01.00 のフィールドI/O 装置N-IO (Network-IO)とPRM を組合せることで、HART 規格に対応した機器に関して、起動・停止・故障などの状態を示す情報を従来より迅速に把握できるようになる。HART7に準拠した同社製品に関しては、発生とほぼ同時に収集し、HART7 対応の他社製品やHART5、HART6規格に準拠した機器に関しては、従来製品比で10分の1から60分の1に相当する1分周期で情報を収集する。

また、新版では機器の状態を表示するナビゲーション画面に、機器の重要度を示すアイコンが表示できるようになった。対処する優先順位を迅速に判断できるようになり、万が一異常が発生した際の作業員の迅速で適切な対処を支援する。

さらに、PRM には統合生産制御システムCentum シリーズに機器の異常を通知するメンテナンスアラーム機能があるが、今回の機能強化で従来ではできなかったアラームの元となる設備ごとに送信先のヒューマン・インタフェース・ステーション(HIS)を指定できるようになる。これによって、運転員は、担当する範囲のアラームのみを受取れるようになる。

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