富士電機、インドの制御盤エンジ会社と合弁設立

Submitted by Bob Mick on

富士電機はこのほど、インドのエンジニアリング会社ジェムコ・コントロールズ(Gemco Controls Limited、本社:ハリヤナ州ファリダバード)と合弁会社を設立し、ジェムコの既存事業を承継する契約を締結した。ジェムコはインドと周辺地域で、鉄鋼や製紙など多くの素材メーカに納入実績があるエンジニアリング会社。標準化しコストを抑えた自社製の直流ドライブ盤(主回路盤・制御盤)に、顧客要求に応じてカスタマイズしたソフトウエアを組み合わせたエンジニアリング事業を展開している。従業員は41名。

2016年6月下旬に、ハリヤナ州ファリダバード(Faridabad)に設立予定の合弁会社Fuji Gemco Private Limited は富士電機が51%、ジェムコの創業家が49%の出資比率で、合弁設立により富士電機はジェムコのエンジニアリング力と販売チャネルを獲得する。

富士電機は2009年に販売会社である富士電機インドをムンバイ(Mumbai)に設立し、低圧インバータをはじめとしたドライブ製品や温度調節計など計測機器のコンポーネント販売を行ってきた。現在、マハーラーシュトラ州ビワンディ(Bhiwandi)に6月竣工予定でインバータの組立工場を建設しており、ジェムコの制御盤と現地生産の低圧インバータ、さらに富士電機が産業インフラ分野で実績を持つ高圧インバータ、モータ、計測機器、監視制御システムなどを組合せ、ジェムコから承継するエンジニアリング力と販売チャネルを活用してシステム商談を推進する考え。

富士電機は今後、鉄鋼、鉱業などの素材関連産業や、クレーン、プレス加工機など装置メーカをターゲットに、インド市場における産業インフラ・パワエレ機器事業の売上高を、現在の30億円から2018年度に60億円まで拡大させる計画である。