CC-Link IE とProfinet 間の相互接続性を実現する仕様が確定

Submitted by Bob Mick on

CC-Link 協会(CLPA)とPI(プロフィバス&プロフィネット・インターナショナル)はこのほど、独ニュルンベルグ(Nürnberg)で開催されたSPS/IPC/Drives 2016 展において、CC-Link IE とProfinet 間の相互接続性を簡単に実現するための共同仕様書のリリースを発表した。同仕様書は、両協会の会員(有料会員以上)であれば入手可能となり、今後1年以内には同仕様に対応したゲートウェイ製品が発売される見通しである。

同仕様書の策定は2015年の同展におけるCLPA とPI の連携合意に基づく。両協会にネットワーク企業ヒルシャー(Hilscher)とモレックス(Molex)からメンバーを加えたワーキンググループが、両ネットワーク間の相互接続性の実現のために約1年間、仕様の策定作業を進めてきた。「Coupler(カプラー)」の仕様は、ユーザが意識せずに両ネットワーク通信方式間で情報の双方向通信をシームレスに実現することを可能にする。

多くの製造業者は世界中から生産機械を調達しており、このため同一工場内の機械で異なるプロトコルを介して通信する必要が生じている。しかし異なる通信方式をもつシステムを混在させて統合化を図ろうとするために、エンジニアリングコストの増加が課題となっている。CC-Link IE はアジア市場における先進ネットワークとして伸張している一方、Profinet は欧州で最も普及しているネットワークである。グローバル規模で生産機械を調達し、両ネットワークを採用するユーザ企業にとって、統合の作業が簡素化されるることで、生産機械の選択肢の自由度が高まることが期待される。